ごあいさつ
キレーション治療
キレーションというのはカニの爪という意味です。
キレート剤を投与して体内の毒物を体外に摘まみ出すのがキレーション治療です。
方法) キレート剤とビタミン、ミネラルなどの栄養剤を合わせて投与します。
点滴と飲み薬がありますが、通常は点滴で投与します。
効果) 1. 動脈硬化の改善(心筋梗塞予防効果あり)
2. 鉛、ヒ素、カドミウム、アルミニウムなどの有害金属の除去
3. 抗酸化作用(アンチエイジング効果あり)
歴史) 1930年代 キレート剤が合成された
1940年代 鉛中毒に対するキレーション治療が開始された
2003年 アメリカNIHがTACT試験開始(心筋梗塞の再発予防効果検証)
2013年 TACT試験結果発表 キレーション治療は心筋梗塞再発を予防できた
<有害金属>
有害金属の種類: 水銀、ヒ素、鉛、カドミウム、アルミニウム、ニッケルなど
有害金属を含む物: 塗料、農薬、肥料、化粧品、毛染め、ガラス、歯科材料、魚、井戸水
有害金属の検出法: 毛髪分析/尿中誘発試験
有害金属の除去法: キレーション治療
<キレート剤による治療>
1. Na2 EDTA
90分間かけて点滴投与します。
各種のビタミン剤とミネラルを配合します。
有害金属の除去、動脈硬化の治療効果、アンチエイジング効果があります。
EDTAによる重篤な副作用はほとんどありません。
小児、低体重、腎不全の方には投与できません。
2. Ca EDTA
有害金属の除去効果はありますが、動脈硬化の治療効果はありません。
有害金属の尿中誘発試験に用いることができます。